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  1. T.A.Aのカラフルブログ
 

T.A.Aのカラフルブログ

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色も香りも
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2026/05/05

皇帝が愛した「緑」――ナポレオンの意外な本質

エンペラーグリーン




ナポレオン・ボナパルト・・・といえば、多くの方が、白馬に跨り、真っ赤なマントを翻してアルプスを越える、あの情熱的でアグレッシブなイメージをお持ちなのではないでしょうか?

戦場を支配し、自らの手で皇帝の冠を勝ち取った覇者。

その姿はまさに、エネルギーと闘争心の象徴である『RED』の色彩心理と重なります。

ところが、歴史の断片を丁寧に繋ぎ合わせていくと、彼の私生活や精神性の深い部分には、全く異なる色が横たわっていたことがわかります。

それが、穏やかで調和を重んじる「グリーン」です。





「レッド」の仮面の下に隠された本質



ナポレオンが「英雄」と呼ばれるようになったのは、彼が軍事的な天才だったからだけではありません。

彼は、混乱を極めたフランス革命後の社会に「秩序」と「安定」をもたらした人物でした。

彼が心血を注いだ「ナポレオン法典」は、破壊ではなく「構築」のためのツールです。

色彩心理において、グリーンは「平和」「バランス」「秩序」を象徴します。

彼が成し遂げた近代国家の礎石は、実はグリーンの気質・・・つまり、バラバラになった社会を一つの調和ある組織にまとめ上げ、人々が安らげる土壌を作りたいという願い・・・から生まれていたのではないでしょうか。

戦場のレッドは、理想のグリーンを手に入れるための、いわば「補色」としての役割を果たしていたのかもしれないと思うのです。




ジョセフィーヌという「主役」を輝かせる背景




ナポレオンの人生を語る上で欠かせないのが、最愛の女性ジョセフィーヌです。


彼女は、当時の社交界で最も輝いた「華」でした。


莫大な衣装代を惜しみなく使い、最高級の宝石を身につけることが大好きな彼女を、経済面で支えていたのはナポレオンです。


この「支える愛」が最もドラマチックに表現されたのが、1804年、ノートルダム大聖堂で行われた皇帝戴冠式でした。


通常、戴冠式ではローマ教皇の手によって王冠が授けられるのが伝統でした。


しかし、ナポレオンは教皇から王冠をひったくるように受け取ると、まず自らの手で自分の頭に載せました。


ここまでは「レッド」の覇者としてのエピソードとして有名です。


しかし、その直後の行動こそが彼の真骨頂でした。


彼は跪くジョセフィーヌに対し、自らの手で、慈しむように皇后の冠を授けたのです。



ダヴィッドの名画『ナポレオン一世の戴冠式』にも描かれているこの瞬間、彼は皇帝という全能の権力を持ちながら、一人の男性として「愛する女性を世界で最も輝く主役にする」という喜びに浸っていました。


色彩心理において、グリーンは「誰かを支え、その人が輝くための土台になること」に深い充足感を見出す色です。


広大な帝国を支配する皇帝が、その頂点の儀式において「妻に冠を授ける背景」であることを選んだ。


この行動こそ、彼の本質が情熱の赤ではなく、調和と献身のグリーンであったことを何よりも雄弁に物語っています。


彼が愛した「エンペラーグリーン」は、主役を邪魔せず、それでいて高貴な安定感を与える、まさに「最愛の主役を輝かせるための背景色」だったのです。







死を招いた「理想の緑」



しかし、この物語には悲劇的な結末が待っています。

ナポレオンは晩年、絶海の孤島セントヘレナに流されます。

そこで彼が過ごした部屋の壁紙は、彼が好んだ鮮やかな緑色・・・通称「シェーレグリーン」で彩られていました。

当時の科学では、この美しい緑色を作るために「砒素(ひそ)」が使われていることの危険性が十分に認識されていなかったのです。

湿度の高い島で、壁紙に発生したカビが砒素を分解し、無色無臭の毒ガスとなって英雄の肺を侵していきました。

誰よりも平和と安らぎ(グリーン)を求め、戦場を離れて静かな暮らしを望んでいた男が、皮肉にも自らが選んだ「癒やしの色」によって命を削られたのです。

歴史のいたずらと言うには、あまりに切ない最期でした。



私たちがナポレオンから受け取るメッセージ



「ナポレオンにはリーダーシップがあった」という定説は、一面では正しいでしょう。

しかし、彼がなぜあれほどまでに人々を惹きつけたのか?

それは彼の中に、誰よりも「平穏な世界」を渇望し、誰かのために尽くしたいという、グリーンの優しさが潜んでいたからではないかと思えてなりません。

もし、彼が現代に生きていたら、軍人ではなく、美しい庭園を整える庭師や、人々の権利を守る誠実な法律家になっていたかもしれません。

もちろん、悪に対しては断固たる姿勢を貫く、正義の味方として‥‥‥。


色で人を捉えてみると、その行動の意味や、多面的な人間性が見えてくる・・・その代表例が、この人、ナポレオンです。

さて、あなた自身は、いかがでしょう?

自覚している自分の色は、周囲に見せている「仮面の色」でしょうか? それとも、誰にも見せていない「本質の色」でしょうか?





カラースクールT.A.A
フジタ でした